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2009年1月30日 (金)

ひとり旅は楽し

かつて中央公論に掲載された著者の旅に関する随筆をまとめたもの。この著者の作品は外に「ドイツ町から町へ」「なぜかいい町、一泊旅行」というのを最近読んでいる。旅に関する随筆ではこの人の作品は大変に面白い。一体どういう人なのかと思うが、そんなことは知らなくてもいいのだろう。

「のんびりするには勇気がいる。知恵がいる。我慢がいる。」「旅に出られる日は、いつもあるとはかぎらない。人生の特別の祝日であって、なるたけ帰りの日や時間を気にしない。」などと旅の達人でなければいえない言葉がちりばめられている。

これまで読んだ本と同様、著者の博識には驚かされるし、それに支えられた文章は大変に興味深い。こういう文章を書いてみたいものだ。

ただ、どうも、私のたびは著者の旅とは違うようだ。著者の旅はひとり旅。旅とは一人でするものである、という著者の考えによればあたりまえなのだが、相棒がいてはダメなのか。著者は、旅は非日常であるとしているが、私はもう一つの自分の世界、もうひとつの私の日常と思う。であれば、相棒がいたっておかしくはない。ただ、相棒と足を引っ張り合うのでは旅の意味はないのだが、より大きな世界が出来るのではないかとも思う。勿論、自由自在な旅行と言うわけにはいかなくなるし、一人旅とは意味合いが全く異なるのだが。

大変楽しい読み物だった。

20090126

ひとり旅は楽し

池内 紀  中公新書 

1742  中央公論社  2004425

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2009年1月27日 (火)

鴨川

鴨川

地元なので、もう何度も房総半島はまわったつもりだったけれども、やはり訪ねるたびにいろいろと発見がある。今回は海の美しさだった。

1日目、雨模様。館山あたりをドライブ。冬であり、さらに天候が悪いことから、ちっとも楽しくない。おまけに館山あたりは強風で、海は白波が立っていた。

南房パラダイスも閑散としていた。この時期は花も少ないので、食事だけして早々に移動。

千倉の潮風王国へ行こうということで、海岸線をドライブ。悪天候の日には南房総の海は愛想がない。もともと茫漠とした印象の風景であるところに、鉛色の空と風。雨までぱらつく。気晴らしの旅のつもりがかえって気分が落ち込み、潮風王国も通過してしまった。ローズマリー公演と言うところに寄って、お茶。シェイクスピア・カントリーパークも入らずにお茶のみ。

どこかいいところがないかと、鴨川駅によって観光資料を入手した。鴨川駅は思ったよりも小さい駅で閑散とした印象だった。

憂鬱な気分のまま少し早めではあったけれど、鴨川の宿に入った。今回の宿は、気晴らしの意味もあり、少し贅沢。

広めの洋室で、部屋から海が一望。これには満足であったが、少し寒い。暖房を強めてみたが、外の強風で隙間風が入る。減点1。

風呂は温泉だそうだが、普通の大浴場で特にこれといってなし。夕食は、洋食のコースを頼んだが、これはおいしかった。得点2。夜は遠い波の音を聞きながら眠った。

翌朝はうってかわった好天。ちょうど日が昇るところが窓から見えて、満足。

素晴らしい天気で、昨日、鉛色だった海は今日はコバルトブルー。早朝から漁船が出ている。

朝食はバイキング。和食の献立種類は多かったが、パン食はやや少ない。朝食後、しばらく宿の前の海岸を散策。風がなく、暖かい。

波乗りをする若い人たちが多い。寒いのにと思うが、若さだろう。海は輝き、時間とともに漁船は沖へと移動する。本当に美しい朝だった。

宿を出発。鴨川近くの道の駅に立ち寄り、お土産を物色。「つみれ汁」大会というのをやっていたので、100円で1杯味わう。素朴な味付けで体が温まり、良かった。海の眺めもよく、しばらく楽しんでから、移動。日本は美しい。次に泊まりたい宿を偵察。

歴史の旅も兼ねてみようということで、今回は大多喜に行ってみた。日曜日のためなのか、まったく眠りこけたような町の印象だった。行政主体で町並み整備をやっているようだった。すでに過去にそのような事業を行った佐原地域と比べると、整備しようとする範囲がやや広すぎること、これといった中心がないこと、から、散策の焦点が絞りにくい。おまけに散策する道には歩道がなく歩きにくい。おそらく明治時代の状況を再現しようとしているのだろうと思うが、まだまだ、なすべきことが多ように思う。

町の豚カツ屋でカツを食べて、帰路についた。

2009年01月24日

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2009年1月17日 (土)

N響09年1月定期演奏会

N響09年1月定期演奏会 (2009年1月11日)

1月のN響は日本初登場というデヴィッド・ジンマンの指揮だった。もともと米国人だそうだが、長く欧州で活動している人だそうだ。

プログラムは2曲

はじめはショスタコービッチのバイオリン協奏曲第1番。1947年頃の作曲という。演奏時間36分のショスタコービッチの協奏曲としては長いという。全体に悲劇性に満ちた鎮魂歌のような曲想と感じられた。内に秘められた情熱をリサ・バティアシュヴィリが良く歌ったと思う。特に3楽章のソロは美しい。ピアニッシモのティンパニとのかけあい、カデンツァも美しかった。疾走する4楽章は一転して乾いた音楽を聞けたように思う。

2曲目はシューベルトの交響曲8番「ザ・グレート」。長大な、そしてシューベルトらしい豊な曲想にあふれた曲である。曲想にあふれすぎていて、悪く言えばあまりまとまりのないこの曲はあまり好きではなかった。しかし、ジンマンはやや大げさなディナーミクで大づかみにまとめて演奏して見せた。シューベルトらしい旋律よりもこの曲が持つ響きに主眼を置いて演奏している。このような演奏で、この曲を聴くと新鮮である。見当ちがいな感想かもしれないが、ずっと昔にレコードで聴いたユージン・オーマンディの演奏のしかたに似ているのではないか?と感じた。やや繊細な美しさが切り捨てられた感じもあるが良い演奏であった。この指揮者の演奏は又聞いてみたいものである。

(2009年1月17日)

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2009年1月12日 (月)

セビリアの理髪師

千葉県の文化振興財団主催の公演。県文化会館小ホール。110日と12日の2回公演で、10日はファミリー公演と称して親子対象の公演だった。事情があって私が見たのはファミリー公演。老夫婦二人でファミリー公演もないものだが、まあよかろう。セビリアの理髪師というオペラを見たことが無いので、勉強のため、とあまり期待せずに出かけた。

子供向けというだけあって、いろいろと省略したり、歌詞の翻訳も超訳とでもいったらよいように工夫がしてあった。退屈した子供もいたりして、静粛と言うわけにはいかなかった。もちろんオーケストラなどなく、ピアノ伴奏である。

しかし、しかし、である。

面白かった。じつに面白く、楽しむ事が出来たのだ。本当に拾い物だった。まずは歌い手がよい。なぜ、このレベルの人が、このような小規模な公演に来てくれたのか。ありがたいことだ。ロジーナ:砂田恵美、フィガロ:谷友博、アルマヴィーヴァ:小山陽二郎、バルトロ:志村文彦、バジリオ:久保田眞澄。皆良かった。特にフィガロの出来がよかったように思う。イタリアオペラを、イタリア語上演で子供向けに、という無謀な企画を演出の木澤 譲がよく実現。ピアノ:松原裕子は一人オーケストラでよく弾いていた。

このようなすぐれた公演の切符が売れ残り、多くの人に見てもらえないというのは大変に残念である。入場料金がやや高い、というのが原因のひとつかもしれない。なにしろ240人しかはいらない小ホールでの公演だ。どんなに切り詰めても5000円というのはやむをえないところだろう。一方で多分3000円ならもっと客を集める事が出来るだろう。難しいなぁ。

このレベルの公演なら、大歓迎である。是非今後も継続して定期的な公演としてもらいたい。最近、千葉県の文化振興財団は頑張っているようだ。どうして頑張りがきいているのかよく判らないが、素直に素晴らしいと思う。拍手を送りたいものである。

2009112日)

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伊豆旅行

正月休みに伊豆に行った。例によって家族旅行。伊豆には何度も行っているが、行くたびにいろいろな発見があって面白い。東京から近く、往復に時間がかからないのが取り柄で私の好きな場所のひとつだ。ただし、今回は正月ということもあって、帰りは東名の渋滞に巻き込まれた。結構、往復に時間がかかり、 3時間くらいの行程のところ、6時間近くかかってしまった。伊豆の中での移動を考えると車は必要なので、電車+レンタカーという選択のほうが良かったかもしれない。

今回は大室山に登った。すでに夕方だったが、リフトで上まで登り、御鉢回りをした。快晴で、大島など伊豆七島や、反対側には富士山などが見え、景色は抜群だった。妙な話だが、これほど何回も伊豆に来て、この付近にも何回も通っているのに、大室山は初めて。天気が抜群だったので、気分が洗われた。良い正月だった。

  大変な年の出だしとしては悪くは無かった、と思う。

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